ユニゾホールディングス系列ホテルを買収。KKRとマリオット・インターナショナル新ホテルブランドFour Points Express by Sheraton(フォーポイント・エクスプレス・バイ・シェラトン)を国内14件改装オープンを発表。
マリオット系列のホテルは一泊いくらくらいのイメージですか?ちょっとお手頃なシェラトンなら2万円、マリオットやウェスティンなら3万円~5万円、ザ・リッツカールトンやラグジュアリーコレクションは1泊10万円、そんな感じでしょうかね。一泊5,000円のマリオットが誕生したら少し興味ありませんか?
では、フォーポイント・エクスプレス・バイ・シェラトンの国内14件改装オープンの話です。
KKRとマリオット・インターナショナル新ホテルブランドFour Points Express by Sheratonを発表し日本のミッドスケール(宿泊特化型)ホテル市場に参入へ。
PR TIMESによると、
世界有数の投資会社であるKKR(本社:東京都千代田区)は、日本国内のユニゾホールディングス系列ホテル14軒の買収を完了し、マリオット・インターナショナル(本社:米国メリーランド州、最高経営責任者兼CEO:アンソニー・カプアーノ)と共にFour Points Express by Sheraton(フォーポイント・エクスプレス・バイ・シェラトン)ブランドホテルとして改装オープンすることを発表しました。この取り組みは、マリオットが手頃の価格帯のミッドスケールホテル市場への参入を象徴し、2023年に世界で発表されたフォーポイント・エクスプレス・バイ・シェラトンブランドがアジア太平洋地域に初めて登場することを意味します。14軒のホテルは、日本国内の10都市に位置し、観光地として知られる函館、盛岡、宇都宮、横浜、名古屋、金沢、京都、大阪、神戸、博多などに分布しています。改装工事は2024年後半に完了し、新たに3,600室超の客室がマリオットとKKRがそれぞれ日本で展開するホテルポートフォリオに加わる予定です。
フォーポイント・エクスプレス・バイ・シェラトンは、日本の便利なロケーションで、多岐に亘る客層から手が届きやすい価格帯にて、信頼性、簡易性、デザインおよびゲストエクスペリエンスの両面で価値を提供します。今後はこのブランド基準に準じて、宿泊客のニーズに応じた設計を行い、効果的な価格戦略を提供することでフランチャイズに貢献し、マリオットの持続的な成長を促進することを目指しています。
■ マリオット・インターナショナル アジア太平洋(中華圏を除く)プレジデントのラジーブ・メノンのコメント
「この地域では、信頼できて、しかも価格の手ごろな宿泊施設への消費者の需要が高まっています。私たちの目標は、宿泊客が必要とするあらゆる場所に、適切な立地と価格帯の宿泊施設が提供されることです。今回のKKRとの連携により、この目標を実現する可能性が拡大され、日本を皮切りに、マリオットのミッドスケールホテルの認知度をこの地域で広めるチャンスが得られます。この新たなミッドスケール・ブランドは、ホテルオーナーにとって手頃な価格での新装オープンの機会を提供するだけでなく、効率的なオペレーション設計やマリオット・インターナショナルの広範な流通システムへのアクセス、受賞歴のある強力なトラベルプログラムであるMarriott Bonvoyのサポートを享受することができます。」
■ KKRの不動産担当マネージング・ディレクターの工藤健亮氏のコメント
「日本の国際・国内観光はコロナ後に力強く回復し、現在もそのペースを維持しています。ミッドスケールホテルの需要が急速に高まる中、高品質で快適な宿泊施設を、お得な価格で提供する絶好の機会が到来したと考えています。世界有数のホテル会社であるマリオット・インターナショナルと戦略的パートナーとして連携し、日本でフォーポイント・エクスプレス・バイ・シェラトンを立ち上げることを嬉しく思います。KKRの不動産投資と運営に関する専門知識と、マリオットのホスピタリティに関する深い経験を融合させることで、日本全国で外国人旅行者と国内旅行者の皆様に、卓越した、 それでいて手頃な宿泊体験を提供したいと考えています。」
なお、同ブランドは、マリオットの受賞歴のあるロイヤリティ・プログラムであるMarriott Bonvoy®(マリオット ボンヴォイ)の対象ホテルとなります。Marriott Bonvoyは世界で2億人以上の会員を抱える旅行プログラムであり、マリオットの世界規模のグローバルセールス部門やMarriott.com、Marriott Bonvoyアプリなどの強力なデジタルチャネルを通じて、直接ホテルの予約ができるようになります。
今回の投資は、KKRのアジア太平洋地域の不動産戦略の一環として行われます。本取引は、KKRのアジア太平洋地域における最新の不動産投資で、新宿に位置する象徴的なフルサービス・ホテルへの投資、2本のREITを運用する日本の大手不動産管理会社KJRマネジメント(旧三菱商事・ユービーエス・リアルティ株式会社)への投資、東京の集合住宅物件、および日本全国のオフィス資産への投資等に次ぐもので、日本の不動産セクターに対するKKRの投資の勢いをさらに加速させるものです。
ということで、ユニゾホールディングス系列の14件のホテルを買収し、マリオットブランドの「Four Points Express by Sheraton(フォーポイント・エクスプレス・バイ・シェラトン)」として、国内14件のホテルを改装オープンすることになりました。
この「Four Points Express by Sheraton(フォーポイント・エクスプレス・バイ・シェラトン)」というブランド、マリオット系列のホテルの中では最安値となるホテルブランドで、すでに日本にもある「Four Points by Sheraton(フォーポイントバイシェラトン名古屋中部国際空港があります))」とはまた別のブランドで、Four Points by Sheratonよりさらにお手頃なホテルがFour Points Express by Sheratonです。Four Points Express by Sheratonブランドでホテルが営業されるのは、アジア太平洋地域で日本が初とのことで、マリオットが日本でかなりうまく集客できているということもあるのでしょうね。
Four Points Express by Sheraton(フォーポイント・エクスプレス・バイ・シェラトン)とは。
さて、Four Points Express by Sheraton(フォーポイント・エクスプレス・バイ・シェラトン)というのはどのようなホテルのか、今回はユニゾホールディングス系列の14件のホテルを買収し改装オープンさせるので、ユニゾホールディングスのサイトで少し見ておきましょう。
上記の14件が国内にあるユニゾホールディングスのホテルで、これらがFour Points Express by Sheraton(フォーポイント・エクスプレス・バイ・シェラトン)となります。
客室や宿泊費は、これまでのマリオット系列ホテルブランドとはかなり異質なもので、
11平米のシングルベッド1台の客室で、素泊まりで5,000円台というようなかなり安い部類のホテルになります。マリオットやウェスティンといったホテルブランドが1泊5万円だとしたら、その1/10の値段ですね。これがFour Points Express by Sheraton(フォーポイント・エクスプレス・バイ・シェラトン)というホテルブランドになります。なので、積極的に泊まりに行きたい!!!と思うようなホテルではないとは思うのですが、やはり世界中に会員を持つマリオット傘下になると海外からのインバウンド客の集客にはかなり効果があるのでしょうね。一度ホテルプログラムの会員になるとわかるのですが、海外旅行に行く際に知らず知らずのうちに、そのホテルプログラムのサイトでホテルを検索したりしていませんか?きっと日本に旅行に来るインバウンド客も、マリオット会員なら、マリオットのサイトで検索するでしょうからね。その中で、安いホテルもあれば高級なホテルもあれば、多くの人のニーズにマッチするホテルを提供できますからね。
以上、マリオットが国内にFour Points Express by Sheraton(フォーポイント・エクスプレス・バイ・シェラトン)を14件オープンさせるというニュースです。ちなみにですが、このFour Points Express by Sheraton(フォーポイント・エクスプレス・バイ・シェラトン)というホテルブランドが非常に安いので、「ここに宿泊して宿泊実績だけ稼いで、マリオットの上級会員になるぞ!!!」と考える人もいるかもしれないですが、そこは要注意で、Four Points Express by Sheraton(フォーポイント・エクスプレス・バイ・シェラトン)は、
- 宿泊実績:2泊毎に1泊分のエリートナイトクレジット(つまり1泊は0.5泊に相当)
- 宿泊ポイント:1ドルごとに5ポイント
となっており、宿泊実績がなんと通常の半分しかもらえないんですよ(1泊だと0扱いだと思います・・・)。ということで、いわゆるステータス目的の修行に基本は向いていません。それでも1泊5,000円なら2泊で1万円なので、修行に使うこともできそうですが、きっとマリオット系列になると元ユニゾホールディングスのホテルでも宿泊費は1.5倍~2倍程度には値上げとなるのではないでしょうかね・・・。出張にいく際に、利用するにはいいかもしれませんが。
突如ですが、マリオットが国内に14件も増えることになりました!が、少し変わったホテルブランドなので紹介しておきます。