ANAがマイレージ関連会社を設立。名前は「ANA X(エーエヌエーエックス)」。2016/12/1始動開始。
2016/10/31にANAよりプレスリリースが発表されました。
「ANA X」という会社を設立したようです。
以下、プレスリリースです。
ANAグループは、「2016~2020年度 ANAグループ中期経営戦略」における戦略の柱として、「エアライン事業領域の拡大」「新規事業の創造と既存事業の成長加速」「攻めのスピード経営の実践」を掲げています。
これらを推進するにあたり、ANAグループが提供する多様なサービスで形成され、マイレージプログラムを通じて顧客の流入とご利用を促進するANA経済圏の確立を目指しており、この度、その推進を担う新会社「ANA X (エーエヌエー・エックス)株式会社」を設立しました。新会社は、12月1日より営業を開始いたします。ANAの会員プログラム「ANAマイレージクラブ」を中心とした顧客関連事業をANAより受託し、搭乗データのみならず、あらゆるシーンにおける顧客データの集積・分析を通じて、お客様一人一人に向いた「One to Oneマーケティング」と事業開発に取り組みます。顧客を軸とした事業展開を実践し、更なるグループ収益最大化を目指すとともに、グループマーケティング力の強化に努めてまいります。
これを読むだけだと、抽象的な内容なので具体的にどのようなことが行われるのかはっきりとしませんが、ANAマイレージ部門が独立してマイレージ専門の会社ができるといった印象でしょうか。
わざわざ新会社として設立するということは「マイレージ」という制度をビジネスとして非常に重要視しているという理解でいいのかなと思っております。
以前記事にしましたが、ANAはマイルの販売ビジネスを重要な位置づけとしているようです。
新会社になり、何らかの新しい制度が始まるとなると初期にはかなり大きなキャンペーンをやるのでは????と個人的には期待している面もあります。搭乗マイル増量キャンペーンとか搭乗プレミアムポイント増量キャンペーンとかやってもらいたいなと思います。
マイル、ポイント、クレジットカードすべてにおいて避けて通れない道「改悪」
ただ、この新会社の出現で陸マイラーにとって改悪となる制度変更が起こる可能性を個人的に危惧しています。
そもそもマイル・マイレージは、飛行機に何回も搭乗する人に与えられるサービスです。最近、欧米系の航空会社ではマイレージの制度変更が続いています。
・日系(ANA・JAL):飛行距離に応じて搭乗マイル付与
・欧米系(デルタ航空・アメリカン航空等):飛行機に支払った運賃および会員ランクに応じて搭乗マイル付与
こんな感じになっています。欧米系では、お金をたくさん使ってくれる人を優遇しようという制度が定着してきます。
例えばデルタ航空の搭乗マイルは下記のようになっています。
会員ステータス | 航空券代1USDにつき獲得できるマイル |
一般会員 | 5 マイル |
シルバーメダリオン会員 | 7 マイル |
ゴールドメダリオン会員 | 8 マイル |
プラチナメダリオン会員 | 9 マイル |
ダイヤモンドメダリオン会員 | 11 マイル |
毎年飛行機に沢山乗り上級会員のステータスを維持している人ほど、多額の航空券代金の支払いのある人ほど搭乗マイルがもらえるようなシステムになっています。
最近はこのようなマイレージ制度に変更しているところが多いようです。
つまり、今後の流れとしては飛行機に搭乗して多額のお金を払ってくれる人にはマイルを沢山付与しますが、そうではない人にはそんなにマイルを与えません。
こんな展開になる可能性がANA・JALにもあるってことです。
まあ、当然と言えば当然の流れかもしれませんが・・・。この流れの中で陸マイラーが得をするのは難しいですよね。陸で暮らしているので・・・。陸マイラーには厳しい世界の始まりかもしれません。いわゆる改悪への始まりではないかと感じてしまいます。
日本のポイント文化は異質の「ガラパゴス化」
日本は様々な分野においてガラパゴス化が進行していると言われています。
ポイント制度も日本はガラパゴス化が起こっているのではないでしょうか???
自分は海外のポイント制度に詳しくないのですが、数人の外国人の友人に聞いてみたところ「近所のガソリンスタンドで似たような制度があるよ」とは聞きましたが、日本程ポイント制度が普及している社会は無いのではないだろうかと個人的に勝手に思っています。
日本ではポイント業界の勢力が本当にものすごいです。Tポイント、nanaco、WAON等々がありとあらゆる場面で目に触れます。
日本では、その中に完全にマイレージ・マイルというものも組み込まれています。
これが海外のマイレージプログラムとの大きな違いなのではないでしょうか。
つまり、あまりに複雑に絡み合っているせいで簡単に改変のしようがないようなポイント社会が日本では作り上げられてしまっているのではない勝手に想像しています。
そこを都合よく解釈すると、陸マイラーもポイント乞食も簡単になくなってしまうような存在ではないと現状では思っています。
それでも、改悪は世の常
ただし、「ANA X」の設立どうこうとは関係なく、すべてのポイント関係の制度は初期から時間の経過ともに制度改変が行われていく現実があります。その多くはユーザーにとって不利益となる「改悪」です。
改悪となる理由は様々で、
・もともとの設計にミスがあった
知らない人は嘘みたいな話ですが、昔は「永久機関」と呼ばれるものも存在していました。クレジットカードでプリペイドカードにチャージをします。その時、クレジットカードのポイントが付きます。クレジットカード請求は請求用紙が届いたらコンビニに持っていき、コンビニで先ほどチャージしたプリペイドカードで支払う。何か物を買ったわけではないのに、ポイントだけ手に入る。こんな時代もあったんです。
・初期の人集めキャンペーン時期が終了
なんかが代表的な理由になります。
マイルを貯めている人、ポイントを貯めている人、クレジットカードを利用している人、みんな制度の改悪と闘いながらより良いものを探し求めています。
いわゆる改良はめったに見かけません。期間限定のキャンペーンはありますが、根本からの改良は本当に例が少ないです。一部は改良されたが、大きく見ると改悪なんてことは多々あります。
下記は最近行われた類まれな改良です。クレジットカードの還元率が0.5%上昇です。
まあ、Amazonも十分に人を集めたら制度の変更はあるでしょうけど。
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この1年間にポイント関連で起こった大きな改悪
この1年間で自分で関った範囲に起こった改悪だけでも大小様々なものがあります。
・アメックス祭りの強制終了
www.sukesuke-mile-kojiki.net
・ポイントタウンのモニター案件および高還元率商品が友達還元50%対象外に
・maNaraが一人3本までに(もう1年以上ポイントサイトにずっと出ていた商品で、10/31まで一人9本までポイントサイトで90%還元商品だったのですが、11/1から一人3本になりました。いろんな方がブログに書かれていました。ちなみに、ハピタスに確認したところ10/31までに購入している分は9本OKですとのことでした。)
このあたりのものがマイレージ・ポイント関連でブログやSNSで取り上げられていた改悪です。
陸マイラーである自分が恐れる改悪は・・・
これは勘弁してほしいという改悪は
・ソラチカルートの90%の改悪(上限は2万でいいです。上げろとは言いませんので現状維持お願いします。)
・ハピタスの紹介制度の改悪(上限の3万ポイント撤廃しろとは言いません。家族にクレジットカード作ってもらったりしたときの、30%還元はかなり大きいんですよ。)
・特典航空券の必要マイル数の改悪(これは一番あり得る改悪と思っています。欧米系の航空会社に比べるとANA・JALはビジネスクラス・ファーストクラスの必要マイルがかなり少ないので。)
・SFCの改悪(これもあり得ます。SFC会員は一度取れば、ずっと継続です。これは本来の航空会社の上級会員の囲い込みとは違うものだと思うので。)
などが代表的なところですかね。
改悪は起こってしまったら避けれません。
「稼げるときに稼ぐ。使える時に使う。」
これが陸マイラー・ポイント乞食の大原則です。
■関連記事「今のうちに稼いでください」
・30万マイルの稼ぎ方
www.sukesuke-mile-kojiki.net
・ポイントサイトでの稼ぎ方
・飯喰って、物買って毎月5000マイル確保
uyuさんid:uyuajumma
コメントありがとうございます。
ソラチカこのままだと嬉しいですねー。
現状は圧倒的にユーザーが有利な状況だと思うので、改悪はいつか起こるとは思うのですが、その際は貯め方も大切ですが、使い方もしっかりと研究して有効にマイルを使いたいなぁと思います。
改悪起こっても、それでもマイルはお得なものに間違いないと思いますので!
はじめまして。色々な情報が多数あって良く見させていただいてます。
ANAマイル改悪、心しておかなければならないのですね…
ソラチカルートはぜひ現状維持でお願いしたいです。
たけさん
コメントありがとうございます。
ANAの財布事情まで自分はわかりませんが、ユーザーにとっての改悪はいつ起こっても不思議ではないですよね。
SFCは実質永久会員なので、多すぎるという問題が出るのは時間の問題で、既得会員vs新規取得者という構図になります。正直ANAやカード会社にしてみれば利益になればそれでよい。対策の必要があるとすればSFCや他の☆G会員からの苦情でしょう。原資が陸であるかどうかは関係なく、修行僧が一定の利益を稼ぎ出している現状で、企業として制度自体を廃止することよりも新規参入障壁を設けることの方がカード会社との整合性ありと考えます。具体的には新規SFC加入はダイヤ以上限定とか。積極的に会員数削減するなら年間●レグ未満は更新不可とか。いかがでしょう、早めに取得されることをオススメします。
たかさん
何とも言えないですが、自分も来年SFCの予定です。はやくしておくのが無難な気がします!
ぽんさん
そうだといいですねー。
個人的には、ANAにだけあるソラチカカードのポイント交換率の高さは気になる点です
こんにちは(^^)
今月からSFC修行を始めるのですが、改悪の可能性ありですか…( ;´Д`)
恐ろしいですね汗
個人的には大きく変わらないと考えています。
意外と知らない方が多いのですが、JALは大昔からマイレージ部門を分社化していますけど、現状こんな感じですし。
また外資はFFP専門の別会社を立ち上げているのは珍しくないですが、米系のような大胆な変更をしているのはあまり見ないです。