シンガポール航空のビジネスクラス特典航空券が発券できるマイレージまとめ。ANAマイルだと短距離のビジネスクラスしか特典枠なし。シンガポール航空のクリスフライヤーならファーストもビジネスも特典枠を開放。そして、実はエアカナダのAeroplanには長距離ビジネスクラス特典枠が開放されている。
この記事では人気航空会社シンガポール航空のビジネスクラス特典航空券の情報を整理します!
シンガポール航空と言えば、スカイトラックスの航空会社ランキングで世界一位航空会社の常連です。このシンガポール航空はANAと同じスターアライアンス所属なので、ANAマイルを貯めておけば、シンガポール航空の特典航空券を取ることができます。が、いくらANAのサイトで日本=シンガポール間でシンガポール航空のファーストクラス・ビジネスクラスの特典航空券を探しても空席が出てこないと思います。そうなんです。シンガポール航空は、ビジネスクラス・ファーストクラスの特典枠をANAマイルなどの他社マイルには原則提供しておらず、一度はシンガポール航空のビジネスクラスに搭乗してみたい!!!という夢をマイルで叶えるのはちょっと難しいんです。この記事では、シンガポール航空のビジネスクラスにマイルの特典航空券で搭乗してみたい!という人に情報を整理していきます。
では、シンガポール航空のビジネスクラスの特典航空券を取る方法まとめです。
ANAマイルでシンガポール航空の特典航空券は発券できるが、中・長距離はエコノミークラスのみの開放。東南アジアの短距離路線ならビジネスクラス特典枠も開放あり。
シンガポール航空と聞けば、シンガポールの航空会社であることはすぐにわかると思いますが、日本のどの航空会社と提携しており、どのアライアンスに所属しているのか知らない方もいるかもしれませんが、ANAと同じスターアライアンス所属となっています。スターアライアンス加盟航空会社は、ANAやユナイテッド航空、タイ航空をはじめとする下記28社。
ANA | アドリア航空 | エーゲ航空 | エアカナダ |
中国国際航空 | エアインディア | ニュージーランド航空 | アシアナ航空 |
オーストリア航空 | アビアンカ航空 | アビアンカ・ブラジル航空 | ブリュッセル航空 |
コパ航空 | クロアチア航空 | エジプト航空 | エチオピア航空 |
エバー航空 | LOTポーランド航空 | ルフトハンザドイツ航空 | スカンジナビア航空(2024/8/31でスタアラ離脱) |
シンセン航空 | シンガポール航空 | 南アフリカ航空 | スイスインターナショナルエアラインズ |
TAPポルトガル航空 | タイ国際航空 | ターキッシュエアラインズ | ユナイテッド航空 |
このスターアライアンスの航空会社なら、どの航空会社に搭乗して、どの航空会社にマイルを付与するのかは完全に自由です。
なので、
- シンガポール航空に搭乗してANAマイルを加算する
- ANAマイルでシンガポール航空の特典航空券を発券する
なんてことももちろん可能です。つまりANAマイルを貯めている陸マイラーにも大チャンスなわけですね。ANAマイルは貯めまくって、使いまくってください。
少し、シンガポール航空の特典航空券をANAマイルで発券する際の情報を整理しておきたいと思います。まずは、サーチャージに関してです。
こちらはANAマイルを利用したANA便のシンガポール行き特典航空券です。諸経費は、サーチャージがけっこう高いこともあり、1人あたり往復で5万円弱となっています。
が、シンガポールまでシンガポール航空で行くことケースだとどうなるのかご存じでしょうか。
なんと、1万円台になるんですよ。実はシンガポール航空はサーチャージ無料となっています。1人あたり3万円以上安いんですよ。人数が多いほど、インパクトがあり、4人家族なら、15万円以上の差が出るんです。これは非常に重要なポイントになってきます。しかも、搭乗できるのは世界でも最高水準の航空会社と呼ばれるシンガポール航空ですからね。サーチャージ無料も考えると、積極的に選ぶ価値は非常に高いですね。
また、ANA便の国際線は羽田発・成田発と東京に集約していますが、シンガポール航空は関西空港・新千歳空港・中部空港・福岡空港にも就航しているので、地方の方でも東京まで国内線乗継不要になる点も見逃せません。関西空港なんて、シンガポール航空がデイリー3便もありますからね。
あとは、ANAマイルは経由便をかなり自由に設定できるのも魅力であり、これを活用してヨーロッパまでの旅行をシンガポール経由で検討するなんて方法も実はおススメです。
上記のようにシンガポール経由で欧州旅行の旅をANAマイルで完成することも可能です。たしかにシンガポール経由で行くので、直行便で行くことに比べると時間はかかるのですが、3つのお得ポイントも存在しており、①サーチャージがマジで安い(ANA便だと往復で10万円する)、②シンガポールに数日滞在ももちろんOK、③実は特典枠も結構多いので家族旅行も可能というような3点は見逃せません。欧州まで62,000マイル+26,490円で行くことができるのはめちゃくちゃコスパいいと思います。
そして、ここがこの記事のメインの話になるのですが、シンガポール航空のビジネスクラスおよびファーストクラス(スイートクラス)特典枠に関しての話です。
シンガポール航空の日本路線の特典航空券は、いくら探してもビジネスクラスおよびファーストクラスの空席が表示されません。これは、たまたま空席がないのではなく、シンガポール航空は中長距離のビジネスクラスおよび特典航空券の枠をANAマイルに開放していません(正確に言うとANAマイルだけではなく、ユナイテッド航空マイレージなどスターアライアンス系の他社マイレージには原則としてビジネスクラス・ファーストクラスの特典枠を開放していません)。日本路線や、シンガポールから北米やヨーロッパに行く際にはANAマイルでシンガポール航空の上位クラスは枠がないんですよね。シンガポール航空は自社マイルを優遇する施策をとっているので(最近そういうマイレージがめちゃくちゃ多いです)、自社のクリスフライヤーにはビジネスクラスやファーストクラスの特典枠を提供しているが、他社マイルには原則提供していないんですよ。
ちなみに、シンガポール航空からの短距離路線(主に東南アジア路線)ならビジネスクラス特典枠もANAマイルに開放しているので、
上記のようにシンガポールまではANA便のビジネスクラス特典で、そしてシンガポールから東南アジアの都市まではシンガポール航空のビジネスクラス特典で東南アジア都市までの旅行を全ビジネスクラス特典で計画することは可能です。クアラルンプールやバンコク、プーケットやペナン島やバリ島への旅行を計画している人で、ビジネスクラス希望の人は検討してもいいと思います。
シンガポール航空のマイレージ「クリスフライヤー」ならシンガポール航空のファーストクラス・ビジネスクラスの長距離でも特典枠あり
ということで、シンガポール航空のビジネスクラスやファーストクラス(スイートクラス)に特典航空券で搭乗したいという人は、ANAマイルではなく、シンガポール航空のマイレージ「クリスフライヤー」のマイルを貯める必要があります。シンガポール航空は自社マイルの優先が非常に強い航空会社なので、自社マイルを貯めている人には特典枠をしっかりと開放しています。
こちらが自分も実際に搭乗したシンガポール航空A380のスイートクラスです。ホテルにしか見えないような、そんな空間が用意されており、一度は搭乗してみたい人もいるのではないでしょうか。そんなシンガポール航空のビジネスクラスやファーストクラス(スイートクラス)の特典航空券を取ることができるのがクリスフライヤーです。
さて、実際にクリスフライヤーで、特典航空券を検索してみると、
ANAマイルでは1席も出てこないシンガポール航空の日本路線のビジネスクラスが4人で検索しても空席が表示されるんですよ。シンガポール航空がいかに自社便を優先しているかわかりますよね。ちなみにですが、クリスフライヤーにはSAVERとADVANTAGEという2つの枠があり、SAVERの方が特定枠が少ないのです(それでも4席のビジネスクラス特典枠があったりします)。ADVANTAGEだと必要マイル数が増えますが、さらに特典枠が増えるのと、またADVANTAGEだと日時変更が無料で可能だったり、ストップオーバー(24時間以上の滞在)が可能になる(SAVERも往復発券した場合には往路か復路で1回のみ可能)、等のメリットもあります。
ちなみに必要マイル数は、日本=シンガポール(および東南アジア)の片道で、
- エコノミークラス:SAVERで27,000マイル、ADVANTAGEで45,000マイル
- プレミアムエコノミー:SAVERで37,500マイル、ADVANTAGEなし
- ビジネスクラス:SAVERで52,000マイル、ADVANTAGEで70,000マイル
- ファーストクラス(スイートクラス):SAVERで77,000マイル、ADVANTAGEで120,000マイル
となっています(クリスフライヤーでのシンガポール航空便の必要マイル数一覧はこちら、スターアライアンス便の必要マイル数一覧はこちら)。全般的にANAマイルを比べると必要マイル数が多いのは間違いないですが(定期的にKrisFlyer Spontaneous Escapesという必要マイル数が少なくなるキャンペーンが開催されたりはします)、シンガポール航空の上位クラスの特典航空券を狙いたい人は、クリスフライヤーを検討するのが第一候補になるでしょう。ちなみにですが、シンガポール航空はエコノミークラスでも、GWなどの超繁忙期にはANAマイルなどの他社マイルへの特典枠の提供を止める傾向が強くなっていますが、自社マイルにはしっかりと特典枠提供しています。
では、クリスフライヤーのマイルを貯めたい人は、どのクレジットカードを保有してくべきなのかというと、
- マリオットアメックスプレミアム(100=3ポイント、3,000ポイント=1,000マイルで還元率1%、60,000ポイント=25,000マイルで還元率1.25%になる)
- アメリカンエキスプレスカードおよびアメリカンエキスプレスビジネスカード(100円=0.8マイル)
が候補になるでしょう。メインで継続的に利用していくなら、還元率が1.25%のマリオットアメックスプレミアムがオススメですが、アメリカンエキスプレスカードはアメックスゴールドプリファードやアメックスビジネスゴールドで一撃で10万ポイント以上を獲得できる入会キャンペーンがあるので、キャンペーンで一撃でシンガポール航空のマイルを貯めることができるのが魅力です。
クリスフライヤーの基本事項まとめは下記。
航空会社 | シンガポール航空 |
---|---|
マイレージ | クリスフライヤー |
アライアンス | スターアライアンス |
マイル有効期限 | 3年 |
マイル利用者 | 登録した人5人まで |
特典航空券予約開始日 | 355日前 |
特典航空券変更手数料 | SAVERは25USドル、ADVANTAGEは無料 |
特典航空券キャンセル手数料 | SAVERは75USドル、ADVANTAGEは50USドル |
実はエアカナダのマイレージ「Aeroplan」にはシンガポール航空の中長距離のビジネスクラス特典枠の開放あり。
あと1つ面白いマイレージも紹介しておきます。最初にシンガポール航空のビジネスクラス特典枠はANAマイルやユナイテッド航空マイレージなどの他社マイルには開放がないと言いましたが、なぜかエアカナダのマイレージ「Aeroplan」には開放があるんです。
こんな感じで、関空=シンガポールのシンガポール航空ビジネスクラス特典枠があるんですよ。ちなみに上記は2名で検索した状況でヒットしています。4席でヒットもありました。ただ、シンガポール航空のクリスフライヤーのSAVERと特典枠が完全に一致しているわけではなく、クリスフライヤーのSAVERで空席があっても、Aeroplanでは空席なしのような便もあり、クリスフライヤーの方がやはり優遇はされているようです。シンガポール航空のファーストクラス(スイートクラス)の特典枠もAeroplanには提供はないようです。
ちなみに必要マイル数は、日本=シンガポール(および東南アジア)の片道で、
- エコノミークラス:25,000マイル
- ビジネスクラス:45,000マイル
となっており、クリスフライヤーよりマイル数が少ないという点においては非常に魅力があります。シンガポール航空の中・長距離のビジネスクラス特典枠の開放枠もありながら、必要マイル数もそれなりにお手頃でもあるのでAeroplanは面白いです。また、Aeroplanはバイマイルも可能なマイレージで、たまにセールも行われるので(セール時には1マイル=1.3USセントくらいで買えたりする)、手軽にマイルが手に入るという点も面白いです。クリスフライヤーはバイマイルはありません。
では、エアカナダのAeroplanのマイルを貯めたい人は、どのクレジットカードを保有してくべきなのかというと、
- マリオットアメックスプレミアム(100=3ポイント、3,000ポイント=1,000マイルで還元率1%、60,000ポイント=25,000マイルで還元率1.25%になる)
この1択です。アメリカンエキスプレスカードはアメックスゴールドプリファードやアメックスビジネスゴールドのポイントはAeroplanに移行することはできないんです。そういうポイントの利用の幅の広さという意味においては、やはりマリオットアメックスプレミアムは最強のクレジットカードだと個人的には思っています。マリオットのポイントは使い道が多すぎるので、全貌を把握するのはなかなか難しいところだと思いますが、奥深さが非常に面白いところです。
以上、シンガポール航空のビジネスクラス・ファーストクラスの特典航空券することができるマイレージについて整理してみました。シンガポール航空は何度乗っても満足度が非常に高い航空会社ですし、そんなシンガポール航空のビジネスクラスに一度は搭乗したいという人は基本的にはシンガポール航空のマイレージ「クリスフライヤー」が第一候補になりますね。是非、いつかシンガポール航空のビジネスクラスやファーストクラスに搭乗してみてくださいね!!!!
いつも楽しい、そしてためになる記事をありがとうございます!
記事中の「LTOポーランド航空」は「LOT」だと思います。
マリオットアメックスプレミアムは魅力的ですが、年会費の高さに躊躇ってしまいます・・・
彷徨える旅人さん
ありがとうございます。修正させていただきます!