国内線のアップグレードに関する情報を総整理
ANA・JAL国内線のクラス分類はどうなっているのか。
航空会社のクラスは、国際線だとファーストクラス、ビジネスクラス、プレミアムエコノミークラス、エコノミークラスの4クラスが存在しています。
便や路線により、4クラスすべてを備えているというわけではありませんが基本的に4クラスに分かれています。国際線は、世界基準で名称がほぼ統一されている感じがあり非常にわかりやすいのですが、国内線はANAとJALで名称が異なるため、少しわかりにくいかもしれません。
ANA国内線にはプレミアムクラスとエコノミークラス(普通席)があります。ANAは2種類です。どんな差があるのか下記も参照下さい。
JALの国内線にはファーストクラス、クラスJ、エコノミー(普通席)と3種類が用意されています。ファーストクラスはANAのプレミアムクラスと同等のものという理解でいいと思います。国内線でファーストクラスという名前がついていることにびっくりされる人もいるかもしれませんが名称はファーストクラスとついています。
ただ、ANAのサービス内容的にはプレミアムクラスとほぼ同等なため、国際線のファーストクラスとはややサービスは異なるという印象です。
イメージとしては、
JAL | ANA | |
国際線ファースト同等 | – | – |
国際線ビジネス同等 | ファーストクラス | プレミアムクラス |
国際線プレエコ同等 | クラスJ | – |
国際線エコノミー同等 | 普通席 | 普通席 |
というイメージでいいのかなと思います。ANAのプレミアムエコノミーに関する情報は上記記事内に書いているので、ここではJALに搭乗した際の経験を元に整理しておきます。
JALのファーストクラス、クラスJの運賃は??
運賃は非常にシンプルでわかりやすいです。同じ運賃体系で比べるとファーストクラスは普通席プラス8000円、クラスJは普通席プラス1000円です。
クラスJとはどんな座席??
JALのファーストクラスはANAのプレミアムエコノミーとほぼ同等のサービスです。ANAには存在しないクラスJというものを紹介しておきます。公式リンクは下記です。
エコノミークラス(普通席)との違いは、座席の広さです。
下記はJALのB767-300ERの国内線の座席配置図です。
普通席は横に7席ありますが、クラスJは6席です。その分だけ広いってことがわかります。ちなみに、ファーストクラスは5席です。
クラスJの座席ですが、
まず、レッグレストがあり座席のリクライニングが可能です。そして、幅広のセンターコンソールもついており、隣の人とぶつかることなく快適に過ごせます。
そして、前後の座席幅ですが97cmと普通席の79cmより18cmも広いんです。
この座席をたったの1000円で利用できます。どの区間でも1000円で利用できるので、長距離になればなるほどお得です。東京ー沖縄とかになると、効果抜群です。
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アップグレードとは何なのか。
アップグレードとは、自分の航空券のクラスを、更に上のクラスに変更することです。
国際線エコノミークラス→ビジネスクラス
国際線ビジネスクラス→ファーストクラス
が代表例です。
国内線でもアップグレードという制度は存在しています。普通席→クラスJというような形です。
もともとはビジネス客を相手に始まった制度です。ビジネス客は会社の費用でエコノミークラスで国際線に搭乗します、そのうちマイルが貯まるとアップグレードできます。会社からはエコノミークラスの費用しかでないが、追加のマイルを支払うことによりビジネスクラスにアップグレードする。こんな利用方法から始まった制度です。
空席があれば当日アップグレードできる。特典航空券でも可能。
JAL・ANAに関わらず、国内線普通席で予約していても当日にファーストクラス・クラスJ(JAL)、プレミアムクラス(ANA)に空席があれば、当日アップグレードできます。
追加料金はJALファーストクラスはプラス8000円・クラスJはプラス1000円、ANAプレミアムクラスは9000円です。
ファーストクラスの8000円は二人で往復ともアップグレードすると、32000円の出費となるので、実際にアップグレードするのかどうかはお財布事情によると思います。お得と思う人もいれば、32000円払うなら、美味しいもの食べたいという人もいると思います。が、クラスJはたったの1000円です。個人的には、かなりお得だと思っています。
そして、特典航空券でも当日アップグレードは可能なんです。
実際に、特典航空券からクラスJにアップグレードできた時と、できなかった時を両方とも経験したのでアップグレードの方法をまとめておきます。
国内線当日アップグレードの方法
方法はJALでも、ANAでも、ファーストクラスでも、クラスJでも、プレミアムクラスでも基本的に同じです。
ルール①原則先着順
空港の電光掲示版をチェックして下さい。
こんな感じで、ファーストクラス、クラスJ、普通席毎に○、△、×がついています。
○は十分に空席あり
△は空席わずか
×は空席なし
を意味しています。アップグレード希望の席が○か△なら、即時にチェックインカウンターでアップグレードの希望を申し出て下さい。ここは先着順です。早いもの勝ちなんです。JALやANAの上級会員が優先的にアップグレードできるわけではありません。早いもの勝ちです。○や△を見たら、即時にアップグレードを申し込んで下さい。
ルール②アップグレード空席待ちは上級会員優先
しかし、自分の乗る便が○や△とは限りません。×のことも多いですが、諦めるのは早いです。×の場合は空席待ちをすることになります。
搭乗1時間前に空港についた際には×になっておりアップグレードできなかった場合でも、なんらかの事情で飛行機に乗らない人が出現して、直前になって空席が出るということは非常にありふれたケースだということは知っておいて下さい。
ここから、自分の経験談も交えて話をしていきます。
自分はJAL国内線特典航空券で、家族で北海道に旅行に行ってきました。ちなみに、利用したのはJALマイルではなく、ワンワールド系列のブリティッシュエアウェイズ(BA)のアビオス(マイル)です。
BAからJAL国内線特典航空券を予約した場合でも、当日アップグレードは問題なく可能です。扱いはJAL国内線特典航空券と同じと思ってかまいません。
往路は伊丹→新千歳だったのですが、空港についた際の電光掲示版は△。これはラッキーと思い、すぐにチェックインカウンターでアップグレードを申し込みしました。
が、今回の航空券がBAからの予約であり、かつ乳幼児の座席を当日追加という状況であったためにチェックインカウンターでの手続きに20分近くかかってしまったのです。
「ちょいちょい、大丈夫か?この間に△→×になったら凹むなぁ」
とか考えながら電光掲示版を見ていたら、案の定×になってしまったではないですか、、、。チーンですね。
ただ、自分はまだ諦めるません。×の時は空席待ちをしましょう。搭乗時に空席があれば、アップグレードできる可能性はあります。
ただし、空席待ちは早いもの勝ち制度ではありません。これは上級会員優先です。ステータスの高い人が優先されます。
これがアップグレード空席待ちのチケットです。チェックインの際にアップグレードの空席待ちをお願いすると発券してもらえます。空席待ちの優先順位を説明しておきます。
優先順位1.「種別」
ここのランクが高い人が、空席待ちの順位が上になります。搭乗口カウンターに行くと、下記のような電光掲示板が出ています。
S1名、B7名、D2名と掲示版に出ています。優先順位はS、A、B、C、D、Eの順です。
SはJMBダイヤモンド・JGCプレミア、AはJMBサファイヤ/クリスタル・JGCグローバルクラブ、Bは一般会員ですね。上級会員が優先です。
ただ、JALのホームページを見ても、S、A、Bの種別しか出ていません。自分は「D」です。初めて見ました。BAからの特典航空券だからでしょうか。よく理由はわかりませんが、とにかく最下層の順位付けをいただきました。
優先順位2.「整理番号」
次に整理番号の順になります。Bの人が7人います。同じステータスの人が7人いる場合は、この中で申し込みの早い人から順に番号が割り振られます。これが整理番号です。
優先順位は「種別」→「整理番号」の順です。種別はステータスに依存します。空席待ちの場合は早いもの勝ちではありません。
自分と妻の順位はD801とD802です。えーっと、9番目と10番目ですね。クラスJが20席の機材だったので、絶望的ですね。はい、往路はアップグレード失敗。チェックインカウンターで、素早く手続きしてもらえたら早いもの勝ちで取れたのに、、、チーン。ちなみに、この便では3名がアップグレードに成功していました。実際に、ギリギリに空席が出ることはよくあるんです。
仕方ないので普通席で2時間、13kgの2歳児を膝に乗せて北海道へ。大半の時間を寝て過ごしてくれたので助かりましたが、なかなか重たいです。乳幼児を膝の上に乗れて搭乗する場合なんかは、少しでも広い席だとかなり楽ですので、クラスJの1000円は非常に魅力的です。
空席待ちのアナウンスの時間と場所
これも先ほどの、空席待ちのチケットに書かれています。
空席待ちのアナウンスの時間ですが、搭乗時間の20分前です。搭乗ギリギリになって発表されます。ギリギリまで待つしかないです。この時間までに、自分よりステータスの上の人が空席待ちを入れると自分の順位はドンドン落ちます。
空席待ちのアナウンス場所は空港によって異なります。搭乗口のこともあれば、空席待ちの呼び出し専門のカウンターがある場合もあります。
伊丹空港では搭乗口毎に呼び出しがありましたが、新千歳空港では搭乗口ではなく空席待ちの呼び出し専門のカウンターがありました。
アップグレード成功例
空席到着時の掲示版では、復路便のクラスJは×でした。上級会員でもなく、ステータスの低い自分ですが、諦めるません。しぶとくアップグレードの空席待ちです。
なぜが、往路と種別が異なります。復路は「種別B」です。なぜなのかよくわかりませが、まぁ、Bの方がランクが高いので、よしとしましょう。
おっ、復路便は空席待ちが3名のみ!しかも、自分の空席待ちはB304とB305。掲示版にB304からスタートと出ているではないですか。ステータスが上の会員が割り込みをしてこない限り、自分が最上位です。ドキドキしながら、搭乗20分前のアナウンスを待ちます。
(ちなみに、番号そのものは1日の中で通し番号になっています。新千歳→伊丹の1日の便の中で、はやいものから順に番号が振られていくので、この便では304がスタートになっています。番号が遅いからと言ってガッカリする必要はありません。電光掲示板をしっかり確認しましょう。)
「アップグレード空席のお客様のお呼び出しをいたします。B304番の方、カウンターまでお越し下さい。」
来たーーー。一般会員でも、空席待ちをする意味はありますねーー。ここで1000円を支払います。そして下記のチケットを確保です。
クラスJの上に、最前列の1列目。足元は更に広く快適なところですね。
今回は一席しか空席が出なかったので、自分と2歳の長男がクラスJに搭乗しました。たったの1000円で2時間の搭乗時間を広い座席に乗れるというのは本当に価値の高いものでした。
今回はたまたま当日アップグレードに成功したケースと失敗したケースを経験でき、記事としてはよかったかなと思います笑。
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まとめ
JAL・ANAとも国内線は当日アップグレードという方法が存在している。当日アップグレードは、特典航空券の場合でも可能。
当日アップグレードは、まず空席があれば先着順。空席がない場合は、ステータスの高い会員から優先される。空席がない場合でも、直前になり搭乗しないという人は高確率で出現するので、空席待ちをする価値はある。
特にJALのクラスJは1000円と非常に安いため、お得度は高い。子供を膝の上に乗せて搭乗する場合や、長距離路線になるとお得度は高いさらに高くなる。
みなさん、有効に国内線のアップグレードを利用してみてください!!
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